彼の作品「薔薇の名前」「フーコーの振り子」というミステリーの傑作がある。多分有名なのは「薔薇の名前」の方なのだろうが個人的には優劣が付けられない。どちらも、一気に読み終えた思い出がある。それほどミステリー作品にけいとうしているわけではないのだが、この二作品は知る人ぞ知る作品であろう。
「薔薇の名前」のほうは映画化もされており、あのショーンコネリーが主演だった。それもよかったが、やはり小説には負ける。
彼は「美の歴史」「醜の歴史」「芸術の蒐集」という三部作もある。なかなかおもしろかった。抽象的な表現なのに、ある一定の尺度をもって編集されている。
彼が尊敬しているという。ボルヘスの作品もお勧めしたいのだが、以前に「新編バベルの図書館」でお勧めしたので割愛。
「私は頭がいいわけではなく、好奇心が旺盛なだけだ」と言ったアインシュタインもそうだが、好奇心旺盛な人の話しは面白い。
あまりにもすごすぎて彼らの頭の中に入り込んだら、ラビリンスか宇宙のような南方熊楠、アイザックアシモフの話は面白いが作品がおもしろいというわけでもない。私にとっては。
ただ、そういった人間には興味が湧く。そうそう、小松左京も忘れてはいけない。SFの大御所、いや日本のSFの創成者といってもいいだろう彼の作品は中学の頃よく読んだが、後になって「教養」という本を読んで改めて彼のすごさを思い知った。あまりにも代表作が多すぎて、通勤、通学にお勧めしたいが、電車はあまり使う人間が無いから、トイレででも。(これは卑下ではなく落ち着くから)
いまさら何だが、作品の感想はできるだけ書きたくないし、中身も書こうとはしないつもりだ。私なんかのおかげでお勧めに本にイメージが付くのが嫌だから。
小松左京を挙げたなら星新一や筒井康隆(最近はCM何ぞにも出ている)もどうぞ。彼らの作品には公約数が全くと言ってもいいほどない。筒井がふざけて「日本以外全部沈没」という小松の作品のパロディーを書いたことはある。
星新一は超短編で軽い作品なのだが、読んでいくうちに彼のすごさを感じる。「進化したサルたちは」特別推薦。
筒井はいまさら、読み返そうとまでは思わないが、若かりし頃の作品は正常の上に成り立つ狂気という感じで、かなり好きだった。(中学の頃にこんな本を読んだのが間違いか)
突然だけど、サイモ・シンの作品は目に入れておいた方がいいかとおもう。検索すれば何かがひっかかるかも。
次はこの人のことを書こうかな

今日は塾で話しすぎたんで、静かにこれを。自分に。文句なしに「神の手」